似て非なるもの

出展:庭木図鑑 植木ペディアより アーモンドの花

春といえばサクラ。3月頃可憐な花を咲かせるのだが、チョコレートによく入っているアーモンドの花とよく似ているのはご存じでしょうか。日本ではあまり見かけないように思うが、ヨーロッパではよく目に留まり、「あ、こんなところにサクラ」と思うことがある。サクラとアーモンドの違いは、花柄(花のついている棒のようなところ)の有無など。似ているが非なるものなのである。 

ところで、みなさんは「抵抗性」と「耐病性」という言葉を聞いたことがあるだろうか?サクラとアーモンドと同じで「抵抗性」と「耐病性」は似て非なるものなのである。よく抵抗性より耐病性の方が強いと感じ、そのように記載されたり、表現されたりすることがあるが、実際はそうではない。耐病性=もともと耐性というのは耐暑性、耐寒性といった非生物要因(英語で書くとabiotic)に対する言葉である。生物的要因(英語で書くとbiotic)によるものは抵抗性を使う(第1図参照)。そのため、炭疽病に対する抵抗性というのは正しくて、炭疽病に対する耐病性ということは間違いになる。これを意識して論文を見てみると病気に対する強さは「抵抗性」を使っている。正確に使っているのがよくわかる。

「似て非なるもの」で思い浮かぶものと聞かれると以外とむずかしい。
「アワビ」と「とこぶし」「ヒラメ」と「カレイ」「パプリカ」と「ピーマン」「ウインナー」と「ソーセージ」出てくるのは食べ物ばかり。晩御飯の時間が近いためかな。どうりでお腹がグーグー鳴っている。

第1図 abioticとbioticの違い(参考資料https://filipiknow.net/abiotic-factors/